AirPods Pro 2を使っている人ほど、Pro 3に買い替えるべきか迷うと思います。見た目はほとんど同じなので、店頭で見比べても違いが分かりにくいんです。このAirPods Pro 3のレビューでは、毎日の通話と音楽で使って分かった良いところと、正直に気になったところを順番に書きます。自分でいくつか使ってみたり、口コミや取材をして総合評価で書いています。
AirPods Pro 3はどんな製品か
AirPods Pro 3は、Appleのノイズキャンセリング付きワイヤレスイヤホンです。一言でいうと、Pro 2の形を残したまま、ノイズキャンセリングと電池の持ちと装着感を順番に良くしたモデルです。
主なスペックはこちらです。
- ノイズキャンセリングはPro 2の最大2倍(Appleの発表)
- イヤホン単体の再生時間はノイズキャンセリングをオンにして最大8時間
- 外音取り込みやヒアリング補助をオンにしたときは最大10時間
- ケースと合わせた再生時間は最大24時間
- 5分の充電で約1時間聴ける
- イヤーチップはXXSからLまでの5サイズで、中にフォーム素材が入っている
- 防塵と耐汗耐水はIP57
- 心拍センサーがついていて、ワークアウト中の心拍数を測れる
- ケースはUSB-C、MagSafe、Qi、Apple Watchの充電器で充電できる
箱に充電ケーブルは入っていません。USB-Cのケーブルを持っていない人は、一緒に用意しておくと届いた日に困りません。
AirPods Pro 3を使って良かったところ
いちばん変わったと感じたのは、耳への入り方と外音取り込みの自然さです。ノイズキャンセリングも強くなっていますが、差がはっきり出るのは音の種類によります。
イヤホンの先が少し長くなり耳から落ちにくい
AirPods Pro 3は、耳に入る部分の形がPro 2から少し変わっています。耳の奥まで入りやすくなり、首を振ったり走ったりしても位置がずれにくくなりました。
イヤーチップにはフォーム素材が入っていて、押し込んだときの密着感が上がっています。iPhoneの設定にある「イヤーチップ装着状態テスト」で合うサイズを確かめると、ちょうどいい1組が見つかります。2時間の会議でつけっぱなしにしても、耳が痛くなることはありませんでした。
話し声やキーボードの音がよく消える
ノイズキャンセリングをオンにすると、テレビの音声やキーボードを打つ音、食器のぶつかる音といった中くらいの高さの音がよく消えます。カフェで作業していても、隣の席の会話がほとんど気になりません。
換気扇の回る音や地下鉄のホームの騒音もはっきり小さくなります。音楽を流さずに、耳栓のつもりで使うこともあるくらいです。
外音取り込みならイヤホンをつけたまま会話できる
AirPods Pro 3のレビューでよく話題になるのが外音取り込みです。オンにすると、イヤホンをしていないときとほとんど同じように周りの音が聞こえます。
コンビニのレジで店員さんと話すときも、イヤホンを外さずにそのまま会話できました。会話のたびに外して、ケースにしまって、また付けるという流れがなくなったのはかなり楽です。
ノイズキャンセリングをオンにしても8時間もつ
Pro 2はノイズキャンセリングをオンにして最大6時間でしたが、AirPods Pro 3は最大8時間に延びました。朝から夕方まで会議が続く日でも、お昼に充電しないで済みます。
iPhoneとMacの切り替えが速い
Macで会議をしている途中にiPhoneに電話がかかってきても、そのまま出られます。iPhone、Mac、iPadの間を自動で切り替えてくれるので、Bluetoothの設定画面を開くことがありません。ここはAirPods Pro 3を使い続けている理由のひとつ、というくらい便利です。
AirPods Pro 3で気になったところ
気になったのは、電車の低い音の消え方と、Pro 2のアクセサリーが使えないことです。良いところばかりではないので、買う前に確かめてください。
電車の走行音はPro 2からあまり変わらない
「ノイズキャンセリングが2倍」と聞いて期待していると、電車や飛行機の中では少し物足りなく感じるかもしれません。ゴーッという低い走行音は、Pro 2との差が小さいです。
ガード下を電車が通るときの音も、こもった音が少し残ります。乗り物の低い音を消すことをいちばんに考えるなら、ほかのノイキャンイヤホンも比べてみてください。
通話で周りの音が相手に聞こえることがある
通話の音質はPro 2から大きくは変わっていません。口コミでは「相手から後ろの音が気になると言われた」という声もありました。
iPhoneの通話中にコントロールセンターを開き、マイクモードを「声を分離」にすると、周りの音がかなり抑えられます。初期設定のままだと周りの音を拾いやすいので、通話が多い人はここだけは変えておきましょう。
Pro 2のイヤーチップとケースカバーが使えない
イヤホンの先の形が変わったため、Pro 2用のイヤーチップは付けられません。ケースも少し大きくなったので、Pro 2用の保護ケースには入りません。
お気に入りのイヤーチップやケースカバーがある人は、買い替えると全部そろえ直すことになります。ケースの前のランプと後ろのボタンがなくなったのも、慣れるまでは少し戸惑いました。
心拍センサーはApple Watchがあると出番が少ない
心拍センサーは、Apple Watchを持っていない人がランニング中の心拍を測るには便利です。ただ、いつもApple Watchを付けている人は、AirPods Pro 3で測る場面がほとんどありません。正直、わたしもほとんど使っていません。
AirPods Pro 3が向いている人と向いていない人
iPhoneを使っていて、今のイヤホンの電池持ちやノイズキャンセリングに不満がある人には、AirPods Pro 3がおすすめです。
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| iPhoneとMacやiPadを一緒に使っている | Androidスマホがメインで細かい設定も使いたい |
| Pro 2の電池が減りやすくなってきた | Pro 2に不満がなくまだ電池も元気 |
| カフェや家の中の話し声を消したい | 電車や飛行機の低い音をいちばん消したい |
| 運動中も耳から落ちにくいイヤホンがほしい | 耳の奥まで入る感じが苦手 |
Androidでも音楽を聴いたり通話したりはできます。ただ、自動の切り替えや装着状態テストなど、iPhoneで使える機能の多くが使えません。
耳にしっかり入る形なので、きつく感じる人もいます。カナル型が苦手な人は、耳の穴に浅く入るAirPods 4のほうが合うかもしれません。
AirPods Pro 3の使い方で迷うところ
届いたら最初に、イヤーチップのサイズ選びとマイクモードの設定をやっておくのがおすすめです。この2つで、装着感と通話の聞こえ方がかなり変わります。
- iPhoneの近くでケースを開け、表示された「接続」をタップする
- 設定アプリでAirPods Pro 3の名前をタップする
- 「イヤーチップ装着状態テスト」を開き、両耳に入れてテストを始める
- 「調整またはイヤーチップの交換が必要」と出たら、サイズを1つ変えてもう一度テストする
- 通話中にコントロールセンターを開き、マイクモードを「声を分離」にする
ケースの後ろにボタンがないので、iPhone以外の機器とつなぐときに迷う人が多いです。ケースのふたを開けたまま、正面を2回軽くたたくとペアリングの画面に入ります。
AirPods Pro 3は初めてのProなら買っていい
AirPods Pro 2を持っていない人や、Pro 2の電池がへたってきた人なら、AirPods Pro 3を選んで困ることはほとんどありません。耳から落ちにくくなり、外音取り込みは自然になり、電池も長くもつようになりました。
一方で、Pro 2に満足している人が急いで買い替えるほどの差はありません。見た目もチップも同じで、変わったのは細かいところの積み重ねです。今のイヤホンで何に困っているかを考えて、それがAirPods Pro 3で直るなら買い替えてみてください。
スマホとPC周りのガジェットを10年以上追いかけているレビュアー。充電器やイヤホン、デスク周りの小物は自分で買って試してから書きます。「安くても使い勝手が悪いものは勧めない」が決まり。



