充電ケーブルの根元を少し曲げると充電が止まる。まっすぐにするとまたつながる。これは中の線が切れかけている「半断線」によく出る症状です。新しいケーブルが届くまでのあいだなら、テープで根元を固定するだけでしばらく使えることがあります。断線したケーブルの応急の直し方と、自分で直さずにすぐ使うのをやめたほうがいい場合を紹介します。
断線したケーブルの応急処置は根元を曲がらないように固定する
断線しかけたケーブルの応急処置は、切れかけている根元が曲がらないようにテープで固定するのが基本です。
充電ケーブルやイヤホンのケーブルは、ほとんどがプラグの根元で切れます。抜き差しやスマホを持ったときの曲げが、毎回同じ場所に集まるからです。
根元が曲がらなければ、切れかけた線どうしが離れにくくなります。そのため、角度で途切れていた充電がつながるようになります。
ただし、これは切れた線をつなぎ直す修理ではありません。あくまで買い替えるまでのつなぎです。応急処置をしたら、新しいケーブルを用意しておきましょう。
ケーブルが断線しているかは4つの動きで分かる
角度で充電が切れる、根元を押さえるとつながる、中の線が見える、触ると熱い。このどれかがあれば断線を疑います。
角度を変えるとケーブルの充電が切れる
スマホを持ち上げた瞬間に、充電のマークが消える。下に置くとまたつく。こうした動きが一番多い断線のサインです。
イヤホンなら、首を動かしたときに片方の音だけがプツプツ切れます。これも同じ半断線の症状です。
根元を指で押さえるとつながる
プラグの根元をつまんで、少し上や下に曲げてみてください。ある角度でだけ充電が始まるなら、そこで線が切れかけています。
何度も曲げて確かめると、残っている線まで切れてしまいます。場所が分かったら、それ以上は曲げないようにしましょう。
被覆が破れて中の線が見えている
外側のビニールやゴム(被覆)が裂けて、中の細い線が見えていることがあります。根元のカバーの中で裂けていて、引っぱると見えることもあります。
中の線が見えているなら、テープでの応急処置ではなく交換を考えたほうが安全です。理由はこのあと紹介します。
ケーブルが熱いときや焦げたにおいがするとき
ケーブルの一部だけが熱い、プラグのあたりから焦げたにおいがする。この場合は応急処置をせず、すぐに抜いてください。
切れかけた部分に電気が集まると、そこが熱を持ちます。そのまま使い続けると、焦げたり火が出たりするおそれがあります。
| 気づいたこと | 考えられる状態 | 応急処置はできるか |
|---|---|---|
| 角度で充電が切れる | 根元で半断線 | テープで固定できる |
| イヤホンの音が片方切れる | 根元か分かれ目で半断線 | テープで固定できる |
| 中の線が見える | 被覆が破れている | 交換がおすすめ |
| 熱い、焦げたにおい | ショートしかけている | すぐに使うのをやめる |
断線を疑う前に別のケーブルと充電器で試す
ケーブルに手を入れる前に、別のケーブルと別の充電器で一度つないでみてください。原因がケーブルではないこともあるからです。
充電口の奥にほこりがたまっていると、ケーブルが奥まで入りません。この場合も角度で充電が切れるので、断線とまちがえやすいです。
試す順番は次のとおりです。
- 同じスマホに、家族の別のケーブルをつなぐ
- 同じケーブルを、別の充電器やパソコンのUSBにつなぐ
- 同じケーブルで、別のスマホを充電してみる
別のケーブルなら問題なく充電できて、元のケーブルだけ途切れるなら、ケーブルの断線です。どのケーブルでも途切れるなら、スマホの充電口のほうを見てみましょう。
テープで留める断線ケーブルの応急の直し方
切れかけた根元を伸ばした状態で、ビニールテープを2〜3層、2〜3cmの長さに巻いて固定します。電気の配線に使う絶縁用のビニールテープがあれば、それを使うのがおすすめです。
ケーブルの根元をテープで固定する直し方
- ケーブルを充電器とスマホの両方から抜く
- 途切れていた根元を、まっすぐに伸ばす
- プラグの硬い部分から、ケーブル側へ向かってテープを巻き始める
- 少しずつ重ねながら、2〜3cmの長さを2〜3層巻く
- 巻き終わりを指で押さえて、はがれないようにする
- つないでみて、角度を変えても充電が切れないか確かめる
テープは少し引っぱりながら巻くと、すき間ができにくくなります。ただ、強く締めすぎると中の線をさらに傷めます。ケーブルが細くへこまない程度にしておきましょう。
テープだけで止まらないときはプラグ側から補強する
テープを巻いても角度で切れるときは、根元をもっと曲がりにくくします。使い終わったボールペンのバネを根元に巻きつけてから、その上をテープで巻く方法がよく知られています。
バネがあると、根元が急な角度で折れなくなります。熱収縮チューブ(温めると縮む筒)をかぶせる方法もあり、テープより見た目がすっきりします。
断線ケーブルの応急処置でやってはいけないこと
中の線が見えているケーブル、家電の電源コード、切って線をよじったケーブルは、応急処置で使い続けないでください。
中の線が見えたままケーブルを使う
中の線が見えている状態でテープを巻くと、内側で線どうしが触れてショートすることがあります。とくにUSB-Cのケーブルは中に細い線が何本も入っていて、目で見ても無事かどうか分かりません。
被覆の破れから中の線が見えているなら、テープはあくまで新しいケーブルが届くまでのつなぎにします。充電中は目を離さないようにしましょう。
家電の電源コードをテープで直す
ドライヤーや電気ケトル、延長コードのように、コンセントに直接つなぐコードは流れる電気が大きいです。ここをテープで直して使うと、発熱や火事の原因になります。
家電の電源コードが断線したら、テープで直さずにメーカーや買ったお店に修理を相談してください。延長コードなら、新しいものに買い替えるのが安全です。
ケーブルを切って線をよじってつなぐ
ケーブルを切って中の線をよじり、テープでまとめる直し方もあります。ですが、スマホの充電ケーブルでは、このやり方はおすすめしません。
最近の充電器は、大きな電力を流して速く充電します。線の太さや、つないだ部分の状態が合っていないと、そこが熱くなります。データのやりとりもできなくなることが多いです。
布団の中や寝ている間に応急処置したケーブルで充電する
応急処置をしたケーブルは、熱を持っても気づけるところで使いましょう。布団の中や枕もとで充電したまま寝ると、熱くなっても気づけません。机の上など、まわりに燃えやすいものがない場所で充電するのが安心です。
応急処置したケーブルは早めに新しいものに替える
テープで固定したケーブルは、新しいケーブルが届くまでの数日から数週間のつなぎと考えておきましょう。
一度切れかけた線は、固定しても少しずつ切れていきます。テープを巻いたあとでまた角度で途切れるようになったら、それが替えどきです。
次のどれかがあれば、応急処置をくり返さずに新しいケーブルを使ってください。
- テープを巻き直しても充電が途切れる
- 充電の速さが前より明らかに遅くなった
- テープの上から触っても温かい
- スマホに「このアクセサリはサポートされていない可能性があります」などの表示が出る
断線したケーブルは、燃えないごみとしてそのまま出せない地域もあります。自治体の小型家電の回収ボックスや、家電量販店の回収に出せるかどうか、住んでいる自治体の案内を確認してください。
ケーブルを断線させないための毎日の扱い方
抜くときはプラグを持つ、充電しながら根元を曲げない、束ねるときはゆるく巻く。この3つで根元の断線はかなり減らせます。
- ケーブルを抜くときは、線ではなくプラグの硬い部分を持つ
- 充電しながらスマホを使うときは、根元が直角に曲がらない持ち方にする
- ケーブルを束ねるときは、指に巻きつけず、手のひらくらいの輪でゆるくまとめる
- イスの脚や重いものの下にケーブルをはさまない
- スマホにつないだままバッグやポケットに入れない
とくに多いのが、ベッドで寝ころんで充電しながらスマホを使うときの曲げです。根元が毎回同じ向きに折れるので、そこから切れていきます。
新しいケーブルを買うときは、根元が太く補強されているものや、編み込みの被覆のものを選ぶと、根元で切れにくくなります。ケーブルが途切れたときは、まず別のケーブルで試し、根元の半断線ならテープで固定して、早めに新しいものに替えましょう。
スマホとPC周りのガジェットを10年以上追いかけているレビュアー。充電器やイヤホン、デスク周りの小物は自分で買って試してから書きます。「安くても使い勝手が悪いものは勧めない」が決まり。





